失って気づく 見えているのに 目の前の人に関心と言葉を
平日の深夜に民法のテレビを見る事が多いのですが、なかなか興味深い番組をやっている事がある。
ドキュメンタリー番組の再放送であったり、地方番組で月遅れで放送されているものもあり、新鮮に映る。
ローカルであっても特色があってほっこりする。関西のコテコテなロケや福岡の芸人のしょうもない旅ロケ
地方局で賞を取った制作番組など、朝刊の番組紙面では記載できてないものもあって結構いけてます。
少し前に観た「9060問題」を扱ったドキュメンタリーで、名古屋の市営住宅に住む家族が主人公。
「8050」というフレーズは知っていたが、進化してるのですね。番組でもナレーターが語っていた
中年からの引きこもりは年数がとても長くなるのだそう。最初から引きこもっていた訳でなく、怪我や
人間関係のきっかけで社会からはみ出てしまって、戻るのが非常に難しいのだそう。人の目が気になる、
下に見下される感じがする、自分が働かなくたって世の中動いていく、生きてても価値が無いと自分で
思ってしまうのだとか。90歳になる父親の年金で慎ましく生活してると思いきや、長男はパチンコ屋
には自転車で行けるし、煙草も吸う。妹もコンビニには一人で行けるという。引きこもりのイメージと
は少し違ってたが。番組途中で父親が亡くなり、兄妹は別々の生活保護を受け、ケアマネのお世話の元
一人暮らしを始めてた。ただ職を見つける迄は行かず、テレビやスマホをしてましたね。月13万ほど
支給があるようで、昔ほど贅沢品はダメという縛りもないのかも知れません。
健常者でも生活保護費の額まで収入の無い方もおられると思うのだが、なにやら後味の悪い印象を受けた。
生活弱者は想像以上に存在すると思う、行政の枠に入らない境界の方達が救済されないケースも多い。
日本人の律義さゆえ、「助けて」と声に出せない世代もいる。生活保護は恥ずかしい事だと頑なに拒む
人もいるとも聞く。少し前の映画「護れなかった人?」こんなタイトルだったように思うが、東日本
大震災で被災された人々のお金に関するナイーブな問題に光をあてたものだったが、子供に迷惑
掛けたくない、私一人がワガママ言ってはいけないなど、自分の感情を抑えてしまうという話。
平時では良い人でも、イザという時にその人の本性が見えるというが、少なくとも人を踏み倒して迄
はしてはいけないのでは。見境も無い行動をしないよう戒めないと、自分の今までして来たことが、
ブーメランのように突き刺さるかも知れない。見てる人は観ていると思って日々の立ち振る舞いを
考えていきたいものです。