夢見るおっちゃんじゃ居られない! 遠回りに見えても、他が良く見えても
商工会議所主催の講演会に参加した。
毎回 講師が興味をそそる方で、とても勉強になるし、元気を貰います。
今回は、銚子電気鉄道の竹本社長でした。濡れ煎餅で有名ですよね。
本業は税理士さんで、会社の税務顧問だった事から、様々なピンチの場面をアイデアと前向きな
姿勢で乗り越え、社長に抜擢された方で、電車の運転士の免許も50歳過ぎから猛特訓を経て、
取得した経歴をお持ちです。
見た目は、堅い公務員・銀行員の風体なのですが、YouTube動画などを拝見すると、自虐ネタを
どんどん放り込み、それを商品にして売り出すなんて秘策を放っています。
メディアを上手く利用することも戦略で、社長のフットワークの軽さで、一地方のローカル線で、
大手鉄道グループに属するも、経営不振から切り離され、第三セクター鉄道でなく、民間の企業
で頑張ってる。営業キロが全長6.4キロ 駅10 駅舎は70年を経過、前社長は、私的流用を
した件で逮捕と、漫画のような社歴を刻んでいます。本業の鉄道では利用人数の減少と過疎地域でもあり、
観光地でもないので、主に学生の通学と高齢者の足がメイン。また車両も40年を超えた中古で、最高速度
40キロ(本来の能力は高いのだが、壊れると修理費が出ないので)で走行、自転車にも負けるなんて
キャッチコピーもあったり、使えるものは何でも使い、知名度を上げ、売る上げを上げる為には形振り
構わず行っている、それも社長だけでなく、社員全員が、電車の運転員で採用された方も、煎餅を製造したり、
手売りもガンガンやってる。ICカードはもっての他で、導入されていない。いまだに厚紙の今では懐かしい
切符でとても味があります。
あちこちで講演をされているようで、話が面白く、会社の恥ずかしい部分も隠すことなく、堂々と話される、
それもユーモアたっぷりでとても倒産寸前の会社とは思えないイメージです。
そんな頑張りに協力者やファンが多く集まり、本業の鉄道収入を遥かに超える副収入を生み出している。
講演途中で流れた、もっともピンチの時のドキュメント動画(勿論出演は当該社員)がまた良く出来ていて、
お涙頂戴の大衆演劇のような盛り上がりでした。私も涙腺から零れるのを抑えきれませんでした。
当社も幾度もなくピンチがあり、現在も苦しい台所事情ですが、竹本社長が体を張って頑張って来られたことと
比べると「甘っちょろいな」と感じ、まだ終わりじゃない、何か他に手があるのでは、またあるのでは無く、
あるまでやり続けるというのが、本当の奇跡が起こる前の行動であると感銘した。
頑張っていると、手を差し伸べてくれる人々がいるのも、この国がまだまだ捨てたもんじゃないなと
安心しました。
前回講演のすしざんまいの木村社長、その前の業務スーパーの沼田社長、近畿大学 広報 世耕総務部長 どの方も
キャラクターが立っていて、実に面白い、話では見えない人一倍の苦労をして来ているのに、兎に角、ポジティブで
失敗を恐れないと言うか、ウエルカム状態ですね。「すぐやる、ずっとやる、できるまでやる」
言葉では簡単ですが、実践することは大変です。でもして来たからこそ、運を引き寄せたんだろうし、そのタイミング
を逃がさなかったのでしょうね。
楽して儲けるという、ハウツー本が流行ですが、やっぱりコツコツとが肝要なのは間違いないようです。